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健康長寿の秘訣、長寿地域BLUE ZONEの特徴と介護業界との関係

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1.健康長寿社会を目指す日本の現状

指をさすビジネスウーマン
できるだけ健康で長く生きたい。それはおそらく多くの人の願いでしょう。

日本人の平均寿命は男性80.77歳、女性87.01歳(2015年時点)と世界でもトップクラスであり、この先も更に長寿化が進むことが見込まれています。一方で、高齢化の進展に伴って、認知症を始めとした要介護高齢者の増加が見込まれており、いつまでも健康に過ごすことが今後の大きな課題となっています。

このためには、日常生活に制限のない期間を示す健康寿命を伸ばすことが重要になります。健康寿命は、男性は72.14歳、女性74.79歳(2016年時点)となっています。

では、平均寿命、健康寿命にはどの程度の地域差があるかご存知でしょうか。

平均寿命のベスト3(男性)

  1. 滋賀県:81.78歳
  2. 長野県:81.75歳
  3. 京都府:81.40歳

平均寿命のベスト3(女性)

  1. 長野県:87.67歳
  2. 岡山県:87.67歳
  3. 島根県:87.64歳

となっており、それぞれの最下位(男女とも青森県で、男性78.67歳、女性85.93歳)と比較すると、2,3歳程度の差があります。

健康寿命のベスト3(男性)

  1. 山梨県:73.21歳
  2. 埼玉県:73.10歳
  3. 愛知県:73.06歳

健康寿命のベスト3(女性)

  1. 愛知県:76.32歳
  2. 三重県:76.30歳
  3. 山梨県:76.22歳

となっており、それぞれの最下位(男性は秋田県71.21歳、女性は広島県73.62歳)と比較すると、こちらも2,3歳程度の差があります。

同じ日本で考えても、健康長寿に関しては、地域差が大きいことがわかります。

2.長寿地域BLUE ZONE と9つの特徴

本と地球儀
日本の外に目を向けてみましょう。世界には健康で長生きする人が数多く集まる特異な地域が存在します。このような長寿の地域を、研究者、探検家、作家として活動する米国人のダン・ビュイトナー(Dan Buettner)氏は「BLUE ZONE」と命名しました。

ビュイトナー氏は、著書「The Blue Zones」(邦訳「ブルーゾーン 世界の100歳人(センテナリアン)に学ぶ健康と長寿のルール」)の中で、世界各地の長寿地域BLUE ZONEには9つの健康・長寿に関する共通したルールが存在することを紹介しています。

この9つのルールとは、

  • ①適度な運動を継続していること
  • ②腹八分目の習慣があること
  • ③植物性食品を主体にしていること
  • ④適度に赤ワインを摂取していること
  • ⑤目的意識を持って生活していること
  • ⑥人生をスローダウンしていること
  • ⑦信仰心を持っていること
  • ⑧家族を最優先にしていること
  • ⑨人と繋がりを大切にしていること

であると述べています。

ルールの中には、食事や運動に関するものもありますが、その地域の文化やコミュニティによって、社会的繋がりが強く、相対的にストレスが低く抑えられているというような大変興味深い共通項も存在しています。

3.健康長寿に対する関心の高まりと介護業界への影響

パソコン講習中の高齢者と介護士
このように、健康長寿社会を目指す日本にとって興味深い研究や調査が、近年、世界中で進められています。そして、この健康長寿に関する関心の高まりは、食品関連、運動関連などの領域に留まらず、将来的には様々な業界に影響を及ぼすと考えられます。

では、介護業界への影響はどうでしょうか。まずは、健康寿命を延伸するための取り組み、つまりは、介護予防領域の成長が考えられます。介護予防については、身体的な健康だけでなく、認知症予防といった脳の健康に関するソリューションについても、現在、産学連携等の枠組みで研究が進められています。

また、要介護状態になったことで諦めていた様々なことを、健康時と同じように継続できるように支援するサービスについて開発が進められています。公的介護保険制度の対象ではありませんが、要介護状態になっても、旅行などの趣味が継続できるよう支援するサービスや、介護度改善に向けたプログラムを提供するサービスなどを展開する企業は、既に複数存在しています。

介護業界は、健康と要介護の狭間の領域も含めた様々なニーズに接する業界であり、健康長寿に対する関心の高まりに伴い、これらに対応したサービスの創出が求められていくことも考えられるため、将来性に期待が持てる業界と言えるかもしれません。

4.まとめ

新緑の木漏れ日
健康長寿は人々の願いであり、これらを実現するためのサービスやプロダクトは、今後、更にスピードを上げて発展していくでしょう。一方で、近年の研究からは、食事、運動などのフィジカル面のアプローチだけではなく、独自のライフスタイルやコミュニティに基づくストレスフリーな環境などのメンタル面のアプローチが健康長寿に影響を及ぼしているとの報告もある現状です。

こうした中、介護業界は、健康かどうかの境界線付近に位置する業界として、今後、様々な周辺ニーズを取り込んで、発展を遂げる可能性を含んでおり、このような業界でキャリア形成を志してみるのもよいかもしれません。

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