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正社員介護士が妊娠してもパートへ降格せずに赤ちゃんを守って働く方法

投稿日:2018年9月28日 更新日:

まだまだ「女性の職場」といっても過言ではない「介護」という仕事は、同時に「福祉の現場」でもあります。

福祉といえば「弱い者に優しい」といったイメージをもっている方も多いはず。

そんなイメージから、過酷な現場ではありながら女性が働くための環境は整っていると思う方も多いかもしれませんね。

また、そうでなければいけないはず!

しかし、介護士として働いている多くの女性は、妊娠がわかっても手放しで喜べない現実を抱えています。

残念なことですが、十分な配慮を受けられないなどのマタハラ(マタニティーハラスメント)が横行していると言わざるを得ない環境で女性たちは働いているのです。

介護士の業務内容は、どれを取っても妊婦さん向きではないため、流産してしまう方も少なくありません。

また、「介護士あるある」などとして、介護士が妊娠を継続し、無事に赤ちゃんを産むことの難しさをネットではよく目にします。

介護士が母親として、わが子をむかえるための準備をすることを、周囲から雑に扱われていると感じるのは私だけでしょうか?

人生において、妊娠・出産を経て赤ちゃんを家族としてむかえることは、誰にでもできる当然のことではありません。

赤ちゃんを無事に産むための環境を整えることに、一生懸命になることはママの役目。赤ちゃんはあなただけが頼りです。

妊娠報告への反応は、職場によってさまざま

妊娠がわかって、職場へ報告するときのことを考えただけで悩んでしまいますよね。

「それでなくても人手不足だっていうのに...。」
「職場に迷惑かけちゃうな...。」

こんなことで頭がいっぱいになってしまいます。やはり万年職員不足といわれる介護現場の現実でしょう。

安定期に入るまでは、職場にも内緒にしたいという声を聞くこともありますが、それまでの期間が一番不安定な時期です。

特に介護士の仕事は、無理な体勢を取ったり高齢者を抱えるなど体を使うことばかりですから、職場には妊娠がわかった時点ですぐ報告することをおすすめします。

実際、病院で妊娠がハッキリとわかったタイミング、だいたい12週目くらいで職場へ報告する方が多いようです。

職場や上司によって反応はさまざまですし、男性上司だと話しづらいなどあると思いますが、そんなことをいっている場合ではありません。

妊娠初期を無事に乗り越えるためにも、ちゃんと報告をすることで受けられる配慮はすべて受けて、赤ちゃんが成長できる環境を整えてあげましょう。

妊婦さんが働き続けることはあなたも気を使い大変ですが、一緒に働く周囲の職員も気を使い大変です。けど、周囲の助けなしには妊娠を継続しながら働き続けることはできません。

ここはもう開き直って、早い段階で職場に報告し、少しでも早くいろいろな配慮を受けることが大切です。

また、つわりや万が一の急な病院受診に備えるためにも早めの報告がよいのです。

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職場と命 あなたの第一優先はどちらですか?

多くの場合、妊娠したことを職場に報告すると、夜勤や、入浴介助、移乗など負担のかかる業務から外してもらえます。

しかし、シフトの調整がつかないなどの理由で、今出ているシフトだけは夜勤に入ってほしいなどといわれることもあるでしょう。頼まれると断れないと思う気持ちはわかります。何といってもシフト変更は嫌なものです。

しかし、今あなたが一番に考えなければいけないことは、シフトを回すことではありませんよね。赤ちゃんを無事に産むことです。お断りするべきことは、しっかりとお断りしましょう。

また、無知な会社や上司だと「前例がない。」「会社でそのような取り決めがない。」などと、あなたの申し出を聞いてくれないこともあるかもしれません。

あなたが、妊娠したことで業務上の配慮をしてほしいと申し出た場合、会社側は受け入れなければならないと労働基準法の中で決められていますが、法律を知らない上司であることも考えられます。

そんなときは、あなたから教える必要もあるでしょう。

① 使用者は、6週間(多胎妊娠の場合は14週間)以内に出産する予定の女性が請求した場合
においては、その者を就業させてはなりません。
② 使用者は、産後8週間を経過しない女性を就業させてはなりません。ただし、産後6週間
を経過した女性が請求した場合において、その者について医師が支障がないと認めた業務に
就かせることは差し支えありません。
③ 使用者は、妊娠中の女性が請求した場合においては、他の軽易な業務に転換させなければ
なりません。
④ 使用者は、妊産婦が請求した場合においては、変形労働時間制により労働させる場合であっ
ても、その者を、1週又は1日の労働時間が法定時間を超えることとなる時間について労働
させてはなりません。また、使用者は、妊産婦が請求した場合においては、時間外労働、休
日労働又は深夜業をさせてはなりません。
⑤ 使用者は、生後満1年に達しない生児を育てる女性が一定の育児時間を請求した場合には、
その時間中にその者を使用してはなりません。
⑥ 使用者は、妊産婦を、妊娠、出産、哺育等に有害な一定の業務に、また、妊産婦以外の女性を、
妊娠、出産に係る機能に有害な一定の業務に、それぞれ就かせてはなりません。

労働基準法のあらまし(女性関係)厚生労働省より

赤ちゃんに万が一のことがあっても、その人が責任を取ってくれる訳ではありません。

配慮が必要であればしっかりとあなたから申し出る。お断りするべきことは強い意志を持ってお断りすることが重要です。

正社員からパートになる前にあなたの権利について考えて

妊娠をきっかけに、働き方について考える方は多いです。

特に介護士の場合、妊娠と同時にできない業務が増えるので、こんな自分が正社員でいることは会社にも周囲にも申し訳ないと思ってしまうのです。

しかし、正社員からパートになると、収入面から経済的な問題が発生してしまいます。これでは、どうしていいか悩んでしまいますよね。

けど、ちょっと待ってください!

なぜ妊娠したからといってパートになる必要があるのか?考えたことはありますか?

あなたが望んでパートになるのならよいですが、周囲の目を気にしてパートになる必要はありません。

妊娠・出産を理由に会社側が、正社員からパートへ降格させることはできないことは法律で決められています。私たちは法律で守られているのです。

妊娠・出産等を理由とする不利益取扱いの禁止(法第9条)

事業主は、女性労働者が妊娠・出産・産前産後休業の取得、妊娠中の時差通勤など男女雇用機会均等法による母性健康管理措置や深夜業免除など労働基準法による母性保護措置を受けたことなどを理由として、解雇その他不利益取扱いをしてはなりません。

※ 不利益な取り扱いと考えられる例

○ 解雇すること

○ 期間を定めて雇用される者について、契約の更新をしないこと

○ あらかじめ契約の更新回数の上限が明示されている場合に、当該回数を引き下げること

○ 退職又は正社員をパートタイム労働者等の非正規社員とするような労働契約内容の変更の強要を行うこと

○ 降格させること

○ 就業環境を害すること

○ 不利益な自宅待機を命ずること

○ 減給をし、又は賞与等において不利益な算定を行うこと

○ 昇進・昇格の人事考課において不利益な評価を行うこと

○ 派遣労働者として就業する者について、派遣先が当該派遣労働者に係る労働者派遣の役務の提供を拒むこと

働く女性の母性健康管理措置、母性保護規定について 厚生労働省HPより

妊娠・出産・育児というものは、お金がかかるものです。正社員でいることにメリットがあるならば、慌ててパートになるようなことはせず、権利を上手に利用して正社員でいることを選択すべきです。

時間を掛けて、どちらがあなたにとって有利なのかを考えてください。あなたは法律で守られているのです。

くれぐれも、「肩身が狭い」や「職場でいろいろといわれたくない」などの理由で、後先考えずにパートの申し出をすることがないように。あなたが損することはありません。

大きな施設なら異動の申し出も検討してみましょう

デイケアを併設しているような大きな施設で働いている方なら、異動の申し出を考えてみるのもいいかもしれません。

また、認知症棟から一般棟など、リスクを減らせることで、流産・早産のへ危険は減ります。

「妊娠って病気じゃない」この言葉に惑わされないで

たしかに、妊娠は病気ではありません。しかし、妊婦さんの体調は個人差が大きく誰かが大丈夫だったからといって、あなたも大丈夫とは限りません。

特に介護の仕事は、流産と隣り合わせな環境といっても過酷ではないです。しっかりと辛いときは「辛い」無理だと思ったら「無理」とあなたからSOSを発信することに慣れてください。

繰り返しになりますが、流産してしまってからではすべてが手遅れになってしまいます。

また、一緒に働く同僚によっては気が利かない人もいますよね。そんなときは、上司にお願いして休憩を取るようにしましょう。

お医者さんに意見書を書いてもらい、会社に提出することでより配慮してもらえることもありますよ。

中には「普通に仕事しても大丈夫ですよ。」というお医者さんがいるかもしれません。しかし、お医者さんはあなたの仕事内容まで詳しく知らないでしょうし、どれほどハードなのか想像できないはずです。

詳しく仕事内容を説明し、具体的にどのようなことが辛いのかを伝えましょう。

まとめ

流産を経験することは、介護士特有のことではありません。また、流産の原因のすべてが「介護士だったから」ということもないでしょう。

しかし、利用者様を抱えての入浴介助や排泄介助は、どう考えても妊婦さんがやるべき仕事ではありません。

権利を主張することは、わがままを通すこととは違います。あなたが持つ権利をしっかりと利用して、経済的な不安を抱えずに正社員として、元気な赤ちゃんを産んでください。

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kaolin

今年で介護職歴20年目の介護福祉士です。 離婚後、無資格未経験で介護の世界に飛び込みました。 当時は、実務経験3年で介護福祉士の試験を受けられましたので受けてみたら一発合格できました。 老健・グループホーム・訪問・サ高住の経験があります。 3年前から障害者福祉の世界でサービス管理責任者をしています。 高齢者介護と障害者福祉の違いに悪戦苦闘していますが、仕事は常に楽しいと感じています。

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