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国際福祉機器展H.C.R.2018に行ってきた感想レポート!

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第45回国際福祉機器展H.C.R2018が、10月10・11・12日の3日間、東京ビッグサイトで開催されました。入場は無料。日本はもちろん、海外14か国1地域から546社が参加したビッグイベントです。

各ブースでは、北欧風の柄がおしゃれなシルバーカーから最新の福祉機器や、開発途中の試作品まで幅広い展示物が並んでおり、福祉の最先端を見て聞いて触って体験することができました。

パラスポーツコーナーも設けられていて、2020年のオリンピックに向けた福祉業界の盛り上がりも感じることができました。

また、3日にわたりたくさんのセミナーも行われ、一般の方から福祉を専門としている方にまで興味が持てる幅広い内容になっていました。

私は、最終日に行ってきたのですが、来年は3日間毎日通いたい!と感じるほど興味深いものでした。次回は、2019年9月25日~9月27日の3日間。同じく東京ビッグサイトで開催されるそうです。

セミナーにも参加したのですが、新しい情報に触れることで「介護のプロ」であることへのモチベーション維持にもつながりましたし、学びの機会を設けることが大切であることも実感できました。

また、福祉の世界で働いている私たち一人ひとりが、古い考えにとらわれず常に新しいものを取り入れていける柔軟さを身に着けることの大切さも感じました。

ブースをまわって感じたことは、たくさんの企業が高齢者や障がい者の皆さんの生活を、よりよいものにするための研究をしているということ。

そして、介護者・支援者としての私たちは、その研究の成果をバトンタッチして現場で上手に活用していくことが使命なのだということ。とても学びの多い時間でした。

ここでは、そんな国際福祉機器展で、私が見て・聞いて・触って・体験したことをお伝えします。

高齢者向け商品にも北欧の波

とかく高齢者向けの商品は、地味な色合いやチェック柄など、なぜかおしゃれさに欠けるものが多いのですが、ユーバ産業株式会社さんの北欧風ショッピングカートは、北欧風でかわいいかったです。ポップな感じがいいですよね。

サイドフィットといって、両手で押すタイプではなく片手で押して歩くタイプもあります。

こちらのサイドフィットは、実際に押させてもらいましたが、歩行がある程度自立された方でなければ危険な感じを受けました。

実は私、このサイドフィットの存在を今まで知らなかったのですが、国際福祉機器展後、街ゆく人たちの中に利用されている方を発見できました。荷物入れがついた杖というイメージでしょうかね。やはり、歩行に関して自立度の高い方が利用されていました。

牛乳のトロミつけも簡単!

トロミ調整食品も、どんどん進化をとげていますよ。株式会社サナスのサナスロートのサンプルをいただけたので、自宅に帰ってから試食をしてみました。こちらのスゴイところは、牛乳にもトロミがつけやすいこと!

牛乳は、なかなかトロミが付かず、だまだまになってしまうことが多いのですが、こちらは簡単に牛乳にトロミがつけられるとのことでした。

たしかに、会場でみせてもらったトロミ付きの牛乳は、ビックリするほどなめらかでした。

実際、自宅で水、牛乳、みそ汁にトロミを付けて実食!

水やみそ汁は、簡単にトロミが付きましたが、牛乳はやはり少し時間がかかって3分くらいでトロミが付き始めました。写真ではトロミ加減までわかりませんが、同じ量を入れても牛乳はトロミがゆるめの結果に。

そうはいっても、トロミ材を入れても入れてもトロミが付かないというようなことはありませんし、だまだまにもなりません。優秀です。

無味無臭とのことですが、やはり水の場合は粉っぽさが気になりました。しかし、牛乳とみそ汁では粉っぽさを感じることなく美味しくいただけました。

口の中にへばりつくような感じはやはりありましたね。義歯にねっとりとへばりつくことは避けられないかなと感じました。

トイレのタイミングを感知して誘導できる

こちら、トリプル・ダブリュー・ジャパン株式会社のD Freeです。

超音波で、膀胱の膨らみを感知してトイレ誘導のタイミングをお知らせしてくれるものです。使用していくうちに、その人の排泄リズムを学習するんだそう。人工知能ということですよね。

使えば使うほど「DFree」が利用者の排泄傾向を学習し、予知の精度が増していきます。
「DFree」は、データを集めて個人の傾向を把握する必要があるので、一人につき一台使用します。一台導入すると、約3万円以上おむつ代の削減につながるという報告があります。また排泄介助にかかる労働時間に関しても、3割程度削減されたという結果が出ています。

引用:介護ロボットONLINE

スマホと連動して、専用アプリに排尿のタイミングのお知らせがくるというのもビックリです。

最終日の終了間際だったため、お話を聞かせてもらうことができませんでしたが、あまりにも画期的過ぎて驚きを隠せませんでした。

直接肌に付けるタイプのため、テープかぶれなどの皮膚トラブルを起こす人はいるでしょうし、認知症の方の場合だと外してしまう可能性が大ですが、高齢者に限らず排泄のタイミングで困っている方々の助けになるものだと感じました。

非装着型の移乗支援機器を実体験

非装着型の移乗支援機器のデモ機体験ができました。パシフィックサプライ株式会社のモーリフトクイックレイザー1です。今回、生まれて初めての福祉機器のデモ機体験をしました。こんなふうに、普段は体験できないことができるのが展示場のいいところですね。

撮影禁止だったため画像でお伝えすることができないのですが、利用者様役になっていざ体験!

まず、スリングと呼ばれる太く大きめのコルセットのようなものを腰回りに装着します。つぎに、そのスリングの端に付いているひもを機械にセット。セットできたら体が斜め上に向かって持ち上げられていきます。辛いや痛いなどはありません。

介護士一人いれば、スリングを装着して持ち上げられたままの状態で下衣の上げ下げができる優れものです。

実際に、自分が脱力に近い状態で抱きかかえられながらの移乗経験がないので比べることはできませんが、介護士に抱えられての移乗より、こちらの機器を使用した方が介助される側には楽なのではないかと感じました。

なぜなら介護士の場合、いくら上手に移乗してくれる介護士ばかりの施設だったとしても、介護士の体格差で安定感などに違いがあるはずです。しかし、福祉機器の場合は常に同じ感覚で移乗してもらえるわけです。

「いつも同じ」ということは、利用者様にとってよいことですよね。

そして、なにより介護士が抱えての移乗ではないので、介護士の体力的負担がありません。移乗介助は、もっとも腰への負担がかかる介助ともいわれますから、現場で活躍してくれるはず!

普及率の低さ

初めての体験で、なかなかよいものだと感じたこの福祉機器。普及率が気になったので、装着してくださった方に聞いてみました。すると「それほど多くはないんです。」と残念な回答。

この機器を使用することで、本来なら一人が抱きかかえて、もう一人が下衣の上げ下げをする二人介助のところを、一人で行うことができますし、何より抱きかかえの必要がないので、介護士の体力的負担を減らせるのですが、施設側からは「これなら二人介助をすればよい。」という回答を多くもらうとのことでした。

しかし、現場レベルになると、もう一人職員が来るのを待つことをせずに無理にでも一人介助をしてしまうものです。結果として、介護士の腰痛問題につながり、その先には離職率の高さや、定着率の低さといった問題が見え隠れします。

福祉機器の導入で、解決できる問題は明確なのに、施設管理者・マネジメントにかかわる職員の決断力のなさが、離職率・定着率に影響していることも否定できないと感じました。

装着型の移乗支援機器も実体験

つぎに、装着型の移乗支援機器の体験です。こちらはLAEVO B.V.(オランダ)のレイボです。

腰にかかる負担を胸と背中に分散させることで、腰への負担を最大で40%軽減することができるそうです。

商品写真はこちら!

こちらも撮影禁止のため画像をお見せすることができませんが、装着してみましたよ。

装置すると、動きに制限がかかるので違和感がありますが、スーツ自体の重さはそれほど感じませんでした。水の入ったタンクのようなものを持ち上げてみると、重いと感じますが持ち上げることができました。

つぎに、このスーツを脱いで自力で水のタンクを持ち上げようと思ったら、なんと!持ち上げることができませんでした。無理やりやってみると、なんとか持ち上げられましたが、腰への負担がすごい!

腰にだけかかっている負担を分散することで、普通では持ち上げられないものを持ち上げられることに驚きです。

ただ、スーツを装着したとき、体の動きに制限がかかることが気になりました。体が自由に動かせないことに対して、不安と感じてしまうのです。不安と感じながら利用者様を抱えることには抵抗を感じます。

もちろん、実際に施設でこれを装着して介助にあたる場合は、レクチャーもあるでしょうから私が会場で感じた不安は解消されるのだと思います。

国際福祉機器展に行って感じたこと

今回、国際福祉機器展に行ってみて、介護現場が大きく変わり始めていることを感じました。

つい数年前までは、装着型の移乗支援機器を写真でみることはありましたが、実物を見るチャンスはありませんでした。また、当時は自分が機械のようなスーツを着用して介助にあたることを考えてただけで大きな抵抗がありました。

何だか、近未来を想定したアニメの中の出来事のようにしか考えられなかったのです。しかし、時代が変わると私たちの考え方も時代に合わせて変わっていくものなんですね。

数年前までは、異様と感じていた機械のようなスーツを着用しての介助にも、今は抵抗どころか積極的に取り入れていくべきだと考えます。

こんなふうに「介護の現場」も「介護に対する私たちの考え方」も時代とともに変わっていきます。現場を支える者として、新しいものに興味を持つことや、それを取り入れていこうと思える柔軟な思考の大切さについて考えるきっかけになりました。

みなさんもチャンスかあればぜひ、最先端の介護技術に触れられる催し物に行ってみてください。介護士としてのモチベーションアップにつながるはずです。

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kaolin

今年で介護職歴20年目の介護福祉士です。 離婚後、無資格未経験で介護の世界に飛び込みました。 当時は、実務経験3年で介護福祉士の試験を受けられましたので受けてみたら一発合格できました。 老健・グループホーム・訪問・サ高住の経験があります。 3年前から障害者福祉の世界でサービス管理責任者をしています。 高齢者介護と障害者福祉の違いに悪戦苦闘していますが、仕事は常に楽しいと感じています。

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