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仕事が遅くて悩むなんて時間の無駄!大事なのは利用者主体の介護

投稿日:2018年9月9日 更新日:

介護業界で働いている皆さん!とくにヘルパーとしての経験がまだ浅い、もしくは転職したての方。先輩ヘルパーから仕事が遅いという指導を受けることがありませんか?一生懸命やっているのに、これってかなり辛い事ですよね。

ですが、その先輩ヘルパーが行っている介護は本当に正しいのでしょうか?まず自分を責める前にそこに疑問を抱きましょう。

ここでは今アナタが職場で指導され実際に行っている介護。それがが果たして正しいのか?家族や高齢者ご本人が本当に望んでいる介護なのか?という問題に焦点を当てていきます。

私が今までヘルパーとして10年働いてきた数々の施設すべてにおいて、上記のような問題はいつでも存在しました。そしてヘルパー同士で幾度も会議を開き、何度も討論したものです。

その経験を踏まえ、介護ヘルパーとしてどのように、何のために働くのかを考察し、明日のより良い介護へとつなげることが出来るようアドバイスしていきたいと思います。

介護業務のスピードがアップしただけでは評価されない

超高齢化社会の日本において、介護を要する高齢者に対するヘルパーの数は全く足りていません。

よって1人のヘルパーが複数人数の高齢者のお世話をすることが当たり前になっています。アナタの職場もそうではありませんか?

ヘルパーをはじめたばかりの頃など高齢者のお世話を一生懸命やっていて、「もうちょっとはやくできない?」とか「のんびり話してないで洗濯物見てきて」と言われたことはありませんでしょうか?

関連記事:
新人介護士の悩み「仕事が遅い」を克服する方法

介護を要する高齢者が100人以上いる施設の食堂では、1人で食事を食べられない高齢者を1つのテーブルに集め、親ツバメがヒナにエサをやるように、ヘルパー1人で2~3人の方に食事を与えます。

「はやく食べて!」と急かすシーンもあるほどです。しかし果たしてこれは誰でも受けたいと思う介護でしょうか?

毎食後に歯磨き、1人でトイレに行けない方へのトイレ誘導、居室への誘導や車いす介助。その後は随時入浴介助など、へルパーの仕事は次から次へと待った無しです。

先ほどの「ツバメの親子」のように、高齢者の人権を半ば無視してでスピーディーに介護できることが美徳とされた時代がありました。

ですが現代では違います。食事・排泄・入浴・着替え・洗濯・外出などの介護1つ1つを、高齢者主体で行う事が現代の介護です。

「遅い」「速い」を決めるのは高齢者ご本人。
ヘルパー同士では決してないという事を覚えておいてください。

仕事が速い遅いの基準はなんでしょうかね。
粗い仕事をして、後から後始末が大変だったらいくら早くてもなんにもなりませんよね。早いのが良いとは全然思えません。
仕事が遅くてもきちんと仕事をする人は信頼できますし、わからないことがあったらきちんと質問や相談できる人は成長すると思います。急ぐことはないと思います。

引用元:働くのがこわい…/けあとも

私は訪問介護と施設介護に携わってきました。
どちらもやはり仕事の早さは要求されましたが、
私もどちらかと言うと要領が悪いほうで・・。
でも、先輩介護士さんの動きを見てやり方を
盗んだり、相談したりして少しですが仕事も
早くできるようになりました。
相談したりすると先輩介護士さん達もかわいがってくれるし・・。
介護は早ければイイと言うものでは決してありません。

引用元:働くのがこわい…/けあとも

業務効率やスピードを優先するあまり、利用者の事故が起こるのは決して対岸の火事ではないんです。

(※一部抜粋)
浴槽には胸とひざをベルトで固定して入れるが、女性は足が悪く、胸のベルトだけを使用。職員が女性の体を洗った後に再度固定して入浴させた。4分ほど目を離した間にベルトが外れ、頭が湯船に沈んでいた。2人は「原因は女性から目を離したことにあります」と話しているという。

https://www.asahi.com/articles/ASL3S00KXL3RUBQU01V.html

職場で冷たい目で見られるのはツライと思いますが、事故を起こさず、利用者さんに満足していただけるようケアをするのが、私たち介護ヘルパーの役割です。

介護保険法の改正と現実のジレンマ

これまで述べてきたように、私たち介護ヘルパーの役割は、利用者さんの身の回りのお世話を代行することではなく、ご自身が望む人生が送れるよう支援することなんです。

「食事介助のとき、はしを持てるようになった」
「今日は、いつも残すごはんを全部食べてくれた!」

自分がケアをしていく中で、利用者さんが少しずつ出来ることが増えていく様子を間近で見れるのは、介護士にとって大きなやりがいですよね。

介護現場の現状をまったく理解できていない政府も、利用者さんの自立支援を促し、在宅介護が増えることで、年々膨れ上がる介護給付費を抑えられるメリットに気づいたようです。

昨今は、政府が法改正を行い、高齢者の皆さんが将来介護を必要としなくても自立した生活を維持できる様、運動・近隣とのふれあいを通じての介護予防に力を入れています

旧:専門的知識・技術をもって、入浴、排せつ、食事その他の介護等を行う

新:専門的知識・技術をもって、心身の状況に応じた介護等を行う

参考:
https://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/soumu/houritu/dl/166-13a_01.pdf

上記は、介護福祉士法の条文です。
利用者すべてに均一の介護ケアを提供するのではなく、個々の状態に合わせたケアが必要である旨が記載されています。

介護施設で働く介護ヘルパーにとって、政府が自立支援の方向に舵を切ったことは、素晴らしいことではありますね。

しかし、現状の改正案では、介護施設へ入所する利用者が減るほど、介護給付費が下がってしまいますから、介護ヘルパーの活躍によって、在宅介護へ移行する利用者が増えるほど施設の財政状況が圧迫されるジレンマがあるのです。

ですから、ビジネスの観点からみれば、ギリギリの人員で仕事のスピードを上げて施設の稼働を上げる…これが正しいことになってしまいます。

介護に限ったお話ではありませんが、お仕事上では理想と現実のギャップがあることも、頭の片隅に入れておきましょう。

ヘルパーの評価をするのは利用者

いつの時代でもブレずに変わらないのは、ヘルパーのために介護を要する高齢者がいるのではなくその逆であるという事。

ヘルパーの評価をするのはサービスを受けている高齢者です。お世話しなくてはいけない高齢者の人数が多いからと言って錯覚してはいけません。

利用者が自分の施設に入所してくれなかったら、ヘルパーはもちろん施設運営にかかわるすべての人が職を失うんです。

職場で同僚や後輩の仕事にケチをつけたり、自分がなんでも自分主体で手早くできるのを良い事にそのサービスを他の職員に押し付ける様な職員はどの職場にもいます。が、よく見てください。

そのヘルパーの前で高齢者の皆さんはイキイキと自分らしく過ごせているかを。

何が正しいか、どんな介護を受けたいかは、高齢者が決める事。
もし誰も文句も言わずハイハイとなんでもヘルパーのいう事を聞いて生活している施設があったら、結局そこのサービスは高齢者の我慢で成り立っているんですよ。

高齢者本位ではない施設なら転職を検討すべき

高齢者本位の介護ができない。させてもらえない介護施設はまだまだたくさん存在します。
もし今アナタが働いている職場がそうだったら、転職サイトなどを利用して職場をチェンジするのはどうでしょう?

最近の新しい介護施設の中には、高齢者主体の介護を実践しているところもありますし、介護予防にも力を入れています。
良く調べて検討してみてくださいね。

まとめ

介護のケアにかける時間って、どれくらいが適切なのかマニュアル化が難しいから、悩みますよね。

でも、悩みなど全くなくヘルパーをやっているとしたら、よっぽど人間に興味がない人ですよ。

ヘルパーとして働いていたら、お世話をしている高齢者の一挙一動が気になって悩んだり、「これでいいのかな?」「こんなこと言われたけどどうする?」と職員に相談したりする。これが当たり前の介護です。はやく解決・処理することが正しいのではありません。

職場によってはまだまだ改善されていない「介護の質の向上」ですが、利用者を第一に考えたケアを持続していくことができれば、介護業界はこれからきっと変わっていくはずです。

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介護士としての経験は、グループホーム2年・有料老人ホーム2年・デイサービス2年・訪問介護4年・サービス付き高齢者住宅2年と多岐にわたります。 スキル➡介護福祉士、介護予防運動指導員

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