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介護現場で起きるセクハラ 介護士ばかりが我慢する必要ありません!

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介護の現場は、人目につかない密室であることがほとんどです。その密室で利用者様から介護士へのセクハラ行為が横行しています。

時代を反映しているかのように、女性介護士だけではなく男性介護士がセクハラ被害にあっているケースもあるのです。

今までは耳にすることも少なかった介護の現場でのセクハラ被害ですが、ここへきて被害にあう介護士が一気に増えているのでしょうか?

そうではなく、時代とともに被害にあっている介護士も声を上げるようになったのではないかと思います。これはいい傾向です。

ビートルズ世代が介護を必要とする時代がやってくれば「自分の思いを主張すること・形にすること」がより当たり前になり、介護は今まで以上に「個別プランニング」の時代になるでしょうと十数年前に聞いたことを思い出します。

「自己主張」することに抵抗がない時代になったということです。「個」を表現することは素晴らしいことなのです。

いい意味でも悪い意味でも、我慢しない時代なのでしょう。

かといって、思いのままにセクハラ行為をする利用者様を野放しにしていいわけがありません。

手を上げるだけが暴力ではありません。セクハラは暴力です。しかし、なかなか表面化しづらいデリケートな問題。

ここでは、利用者様のセクハラ行為を未然に防げるケースがあることや、そのために大切になるポイントを、いくつかシェアします。

介助中にセクハラが起きる

実際に介助中にセクハラ被害にあう介護士について、日本介護クラフトユニオンの「ご利用者・ご家族からのハラスメントに関するアンケート」の調査結果報告書(2018年4月~5月)としてデータがあります。

74.2%の何らかのハラスメントを受けた介護士のうちセクハラ被害を受けた介護士は40.1%。

そのうち、女性が32.6%・男性が10.2%となっていて、女性だけではなく男性介護士がセクハラを受けるケースもあります。

セクハラ被害にあった55.1%の介護士は、強いストレスを感じたと答えており被害の内容は、直接体を触られたり、性的な発言などですが、中にはベッドに押し倒されたケースもあります。

また、被害にあっても40.0%が相談しなかったという結果も出ています。相談しなかった理由は、相談しても解決しないと思ったからとなっていますが、結果は、とても残念なものですよね。

セクハラされるほうも悪い?

「声を出さないほうも悪い」「やられるほうにも原因があるんのではないか?」などの心ない言葉をかける人もいます。

本当にそうでしょうか?

介護の現場に限らずセクハラを受けた側の感情

一般的にセクハラを受けた側は

  • 怖い
  • 恥ずかしい

このような感情が湧きあがります。怖くて誰にもいえなかったり、恥ずかしくて何もいえないという意見が圧倒的に多いのです。

何もいえないといった気持ちは、あなただけが持つ特別な感情ではありません。

介護士特有の感情

つぎに、介護士ゆえに思うこともあります。

  • 介護士として我慢するのが当然
  • 自分の力不足かもしれない
  • 介護士としての使命感
  • 相手は社会的弱者なのだから私が我慢するべき

など、自分に落ち度があると思ってしまう介護士も多く、特に責任感が強く優しい性格の方は、我慢してしまうことが多いのです。

セクハラを相談してみても

セクハラ行為を受けて、勇気を持って同僚や上司に相談してみてはみたものの

  • プロなら聞き流しなさい
  • 触られるうちが花
  • 若いからよ うらやましいわ

などと、セクハラを軽視したり、重大ととらえない回答が返ってくることも。これは、とても残念です。

排泄介助中に起きる性的被害

性器があらわになる排泄介助中は、セクハラ被害が頻繁におきていると私は思っていますし、私自身セクハラ行為で悩まされた介護士のひとりです。

実際、私が経験したセクハラ行為をいくつかご紹介します。

トイレに行くたびに性的関係を求める男性

車いす利用のおひとりでは歩行困難な男性でした。

排尿は立って行うことは難しく、便座に座っていただいていました。

男性はトイレの個室に入ると「やろう やろう」と繰り返し、ご自分で陰茎を触るのです。

また、排泄後に尿取りパッドを当てるとき、手で尿取りパッドを抑えなければいけない場面があるですが、腰を強く前に押し当ててくるのです。

また、ユニフォームやエプロンを力任せに引っ張って、自分の方に引き寄せようとする行為もありました。介護が必要とはいえ、男性の力は強いものです。

当時の私は、まだ20代で笑ってやり過ごすことはできませんでした。

だんだんとその男性の排泄介助が苦痛になったのですが、私ひとりに対するセクハラ行為ではなかったことと、大型施設で常に複数の職員がいることから、職員同士どのような対応をしているのかを共有し、その男性の対応をするようにしました。

共有してわかったことは、若い職員は恥ずかしがるので面白がってエスカレートすることでした。

恥ずかしがる姿をみて喜んでいるのか?本当にチャンスがあれば性的な行為をしたいと思っているのか定かではありませんでしたが、トイレとはいえ個室の中で、性的感情をあらわにした男性と一緒にいることは怖かったです。

当時は(18年ほど前)、今ほどプライベート空間の確保にうるさくない時代でしたので、トイレのドアを開放したまま排泄してもらう対応もしました。

また、この男性の場合は、毅然とした態度で接することでエスカレートを防ぐことができました。

毅然とした態度をしていても、心の中では「怖い」「気持ち悪い」といった感情でいっぱいでしたし、介護士として我慢しなければいけないことと思いつつ辛かったですね。

夜間のオムツ交換で「気持ちいい~」と声を上げる男性

日中は、穏やかな男性でしたが、夜間のオムツ交換にいくと「気持ちいい~」といいながら陰茎が大きくなってしまう男性がいました。

ぐっすり眠っているのですが、オムツのテープを外すバリバリという音で目を覚まされてしまうのです。

「気持ちいい~」とおっしゃいながら実際に陰茎が大きくなっていますから気持ちいいのでしょう。

「もっとやって~」ともおっしゃいます。いくら仕事とはいえ、本当に気持ち悪いと感じてしまうものです。

夜間ですから、何か答えて覚醒させてしまうといけません。交換が済んだら退室します。

おひとりでは起き上がれませんので追いかけて来ることはありません。身の危険はありませんが、精神的苦痛ですよね。

また、夜暗い中ですので、性的感情をあらわにする男性には恐怖を感じました。

こちらも大型施設でしたので、男性と一緒の夜勤のときは男性に行ってもらい対応したり、女性同士の夜勤の場合は、一緒にオムツ交換に行くなどしました。

夜になると下半身すっぽんぽんで豹変する男性

こちらは、グループホームでの体験です。

グループホームの場合、ひとりの介護士が9名様を朝までお世話するスタイルですので、何かあってもヘルプしてくれる仲間がいません。(複数ユニットあるホームなら、他の階や少し離れたところには別の職員はいますが)

そんな中で、夜になると下半身すっぽんぽんで介護士が座っている真横にきて、朝日が昇るころまで、ご自分の陰茎を触り続けられる男性がいました。この方は認知症の方でした。

夜間、シーンとした中で、特に何も言わずに陰茎を触り続けている男性が自分の隣にいるというシチュエーション。なかなか一般的には考えにくい状況ですよね。

たまに「ほらほら」と私に向かい陰茎を近づけようとされるのですが、嫌なので避けると男性がバランスを崩され転倒でもしては大変です。

この方への対策は難しかったです。結果的には、男性が「寝ない日」は、その日の夜勤者が我慢するだけでした。

入浴中の洗身で

入浴介助のとき、体を洗うお手伝いが必要な方は多くいます。

ご自分でできるとはいっても、結果的にはしっかりと洗えない方も多いので、介護士が陰部も洗うことは珍しくありません。

その際「皮をむいて洗え!」という方もいるようです。

私は大きな声を上げられた経験はありませんが、清潔保持の面からもきれいに洗っているうちに、陰茎が大きくなってしまったという経験はあります。

「金払ってるんだぞ!」と権利を主張される方もいるようですが、介護士だからといって、なんでもやって差し上げる必要はありません。

できること・できないことをはっきりお伝えすることも大切なことです。

しかし、やりたくないからやらないというわけにはいきません。

セクハラ行為と感じられるようであれば、その場は何とか切り抜けて、上司に相談しましょう。

その日一日きれいに洗えなかったくらい大きな問題ではありません。

声をあげることの大切さ

「これはセクハラだ!」と決めつけられずに悩むことも多いですよね。

「私が意識し過ぎているのかもしれない。」「私の過剰反応かもしれない。」「自分にも落ち度があったのかもしれない。」と、はっきりとセクハラ受けています!といえないこともあります。

しかし、疑わしきは疑いましょう。

そして、辛い思いは我慢せずに上司に相談しましょう。「どうせ何も変わらない。」なんて思わずに、声を上げることが大切です。何もしなければ何も始まらないのです。

世間の流れとして、ハラスメント全般を悪ととらえる流れができています。これは、私たちにはチャンスなのです。男性上司で言いにくければ、同僚に相談してみてください。

そのセクハラは悪質なものか?認知症か?

悪質なセクハラ行為は許されませんが、認知症であれば、その方がやりたくてやっているのではなく、認知症ゆえの症状である可能性もあります。セクハラ行為の原因が何なのか?見極めも大切になります。

ご家族様への配慮が必要なこともありますので、「こんなことがありました。」と、あなたから直接ご家族様へ話をしてはいけません。上司を通してご家族様に伝えてもらいましょう。

まとめ

同じことが起きても、性別や性格、年齢によって気になる・気にならないが大きく分かれるセクハラ問題。

今、私がこんなふうにいえるのは、気持ち悪くて近づきたくないとさえ思っていた20代と、軽く流せるようになった40代のどちらも経験しているからです。

もしかしたら、気にせず受け答えする介護士がいるから、利用者様が「やってもいいんだな」と思っているのかもしれません。これでは、仲間同士で首を絞め合っているようなものです。

そのためにも、辛いと感じているときは上司や同僚に相談することが大切なのです。

声を出さなければ問題解決にはなりませんし、被害が大きくなっていくこともあるのです。

ぜひ、セクハラ問題を野放しにせず、あなたの職場環境をより良いものにしてください。

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kaolin

今年で介護職歴20年目の介護福祉士です。 離婚後、無資格未経験で介護の世界に飛び込みました。 当時は、実務経験3年で介護福祉士の試験を受けられましたので受けてみたら一発合格できました。 老健・グループホーム・訪問・サ高住の経験があります。 3年前から障害者福祉の世界でサービス管理責任者をしています。 高齢者介護と障害者福祉の違いに悪戦苦闘していますが、仕事は常に楽しいと感じています。

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