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スグに使える!!パワハラされても介護士を続けたい人の解決法

投稿日:2018年9月20日 更新日:

本来、仕事というのは、やりがいを感じて生き生きとした毎日が過ごせる環境なら一番良いのですが、そこに人間関係が絡んでくると、パワハラ・セクハラ・モラハラ…さまざまな足かせによって、浮き沈みの激しい日々となります。

中でもパワハラは、ストレスの多い介護業界において、特に被害の多い深刻な問題となっています。
もし、あなたが介護職員として、理不尽なパワハラに耐えながら働いているとしたら、

  • 「パワハラをしてくる上司または同僚と対峙して、問題を乗り越える」
  • 「退職を選び、転職活動を始める」

この2つのうち、どちらかの道を選ぶべきです。
どちらも選択せず、耐え忍ぶことは正しくありませんし、決して美談でもありません。

ここでは、職場のパワハラ問題に関して、介護職員はどのような手順で解決に向かうべきなのかをまとめました。
今後のご参考になれば幸いです。

介護業界のパワハラの実態

介護業界で仕事をして、パワハラと聞いてもいまいちピンとこない方が多いのではないでしょうか。
しかし、多くの介護士がパワハラを目の当たりにしているケースが多くみられます。実は、介護業界こそパワハラの温床となっているんです。

挨拶をしても無視され、どうしたらいいですか?とか質問しても、職場を仕切ってる人であるのに、わからへんから違う人に聞いてとか、大勢の前で叱責されたり、業務を教えてくれなかったり。2年目は職場が変わってまだマシだが、1年目がまだ尾を引いていて仕事に身が入らない。

引用:みんなの介護アンケート

 

2年程前から今に至るまで同じ男上司にパワハラ受けてます。
私の言ったことや連絡ノート(読んだらサインする)に書いた内容は無視、朝礼や何人か集めて話す時は、絶対私には視線をあわせず等。
時々あだ名で呼んできたり、他の職員にはとてもフレンドリーなので、はたから見るととても分かりづらいので同僚には相談しづらいですね。

引用:みんなの介護アンケート

介護士たちがパワハラを受けている実態を裏付けるように、日本経済新聞で「介護職員の7割がパワハラや暴力の被害」という記事が話題になりましたね。

パワハラの具体的な内容(複数回答)は「攻撃的態度で大声を出す」(61%)が最も多く、「暴力」(22%)、「『バカ』『クズ』などの暴言」(22%)などが続いた。土下座の強要(3%)などの被害に遭った人もいた。

出典:日本経済新聞「介護職員7割がパワハラや暴力の被害」

もちろん、ここでピックアップした事例はほんの一握りにすぎないことを、付け加えておきます。

被害者がパワハラを訴えることができない3つの理由

では、パワハラを受けているのに、なぜ被害をその場で訴えて解決しないのでしょうか。
パワハラ解決を滞らせてしまう3つの理由を以下にまとめました。

  1. 自分が仕事ができないから怒られると思っている
  2. そもそも相談する機関が施設にない
  3. 話したけれど解決しなかった

1.自分が仕事ができないから怒られると思っている

職場でパワハラと思われる行為をされていても、本当にパワハラなのか判断できない方も多いですよね。パワハラだと判断ができない人のほとんどが、以下のような考えに陥りがちです。

「自分がなかなか仕事を覚えないから怒られる」

「自分が過剰に反応しているだけ」

「自分さえ我慢すればうまくいく」

このように、自分に非があると考えてしまうのは、責任感のある仕事柄か、介護士の方に非常に多いパターンです。
理不尽なパワハラにひたすら耐えて、嵐が過ぎるのを待ってしまう体質が問題ですね。

介護業界は、転職率が高いため新人教育システムがしっかり構築されていない施設がたくさんあります。

人手不足のため、新人教育も統一されず、クセのある上司でも辞めさせることができないため、結果的にパワハラ上司が野放しにされてしまっているのです。

2.そもそも相談する機関が施設にない

パワハラだと思っても相談する機関がない施設もあります。

平成30年に発表された厚生労働省による労働安全衛生調査によると、「現在の仕事や職業生活に関することで強い不安、悩み、ストレスになっていると感じる事柄がある労働者」の割合は59.5%でした。

これは、平成28年調査より3.8%増加しています。しかし、「メンタルヘルスケアに取り組んでいる事業所」の割合は56.6%。去年より1.8%減少しています。

この結果は、介護業界以外の業種も含まれた結果ですが、介護業界も同様の傾向があります。

特に規模の小さい施設ほど、パワハラを相談する機関が設けられていません。

一方で最近は、ストレスチェックを実施する介護施設も増えてきました。しかし、ストレスチェックを提出する際「これ、任意だからね」とチクリと言う上司もいます。

パワハラと感じても自分の期間に解決できる場所がない場合、パワハラを耐え続けてしまう介護士が多くなってしまうのです。

3.話したけれど解決しなかった

勇気を出してパワハラを訴えても解決しなかった例も多いようです。

パワハラ、セクハラともに、被害に遭った約8割の職員が上司や同僚などに相談をしていたが、そのうち4~5割が相談後も状況が変わらなかったと答えていた。

出典:日本経済新聞「介護職員7割がパワハラや暴力の被害」

パワハラを相談しても、半数以上が解決できないケースが多いようです。このように解決しないと諦めてしまいますよね。それ以上の手段をとらず退職という流れになってしまう人がほとんどです。

パワハラの定義を正しく知ろう

パワハラを解決するためには、まずパワハラを正しく理解することが必要です。
平成24年、厚生労働省の「職場のいじめ・嫌がらせ問題に関する円卓会議ワーキング・グループ報告」を見てみましょう。

職場のパワハラとは、「同じ職場で働く者に対して、職務上の地位や人間関係などの職場内の優位性を背景に、業務の適正な範囲を超えて、精神的・身体的苦痛を与える又は職場環境を悪化させる行為をいう。」とされています。

職場のパワーハラスメントの行為類型は、以下のとおりです。

1.身体的な攻撃

身体的な攻撃

主に、暴行や傷害のことをいいます。資料で新人の頭を叩く、殴る蹴るなど。

2.精神的な攻撃

精神的な攻撃

脅迫や暴言による精神的なダメージのことをいいます。必要以上に同僚の前で叱る、ミスを繰り返し叱り続けるなど。

3.人間関係からの切り離し

人間関係からの切り離し

周囲のスタッフから隔離させたり、仲間外れにすることをいいます。また、多いのは聞こえないふりをするなどの無視をする行為。

4.過大な要求

過大な要求

仕事のやり方も分からない新人に明らかに不要な仕事を押し付けたりすること、遂行不可能なことの強制、仕事の妨害など。

5.過小な要求

過小な要求

能力や経験とかけ離れた程度の低い仕事を命じることや仕事を与えないこと。介護士なのに、一日中草むしりや掃除だけさせるなど。

6.個の侵害

個の侵害

携帯を勝手にのぞかれたり、付き合っている人の話を必要に問われるなどの私的なことに過度に立ち入ること。

画像出典:パワハラ関係資料ダウンロード/厚生労働省HP

パワハラと指導の違いとは?

近年、問題となったスポーツ界のパワハラ問題。問題として、とりあげられたのは「パワハラ」と「指導」の違いです。では、パワハラと指導の違いはどのようなものなのでしょうか。

 パワハラ指導
目的相手を排除する・否定する
思い通りに行動させる
相手の成長を促す
人格・個性を
尊重して行う
態度威圧的・否定的な態度で行う指導する側が
肯定的・受容的な態度で行う
必要性過度な指摘(私生活や家族について否定する)
業務上必要性がある指導であっても人格を否定した言い方をする
健全な職場環境のために行う
効果指導された側が、畏縮してしまう。
退職者を増やす
指導された側が、向上心をもって仕事を取り組む

表を見てみると、指導は相手の成長を促し、肯定的、受容的な態度に対し、パワハラは威圧的で批判的です。相手を否定するような発言や態度はパワハラにあたることになります。

パワハラを解決する手段3選

1.上司の上司に相談する

各セクションの主任には介護主任や事務長、施設長がいますよね。事業所によって変わりますが、自分にとってさらに上の上司に相談してみるのも良いでしょう。

しかし、ひとりで相談すると「あなたの思い過ごしでは?」と軽くあしらわれてしまうケースも多いようです。

出来るのであれば、仲間と一緒に訴えることがポイントです。人数が多くなれば、上司も訴えを無視することができなくなります。

2.事業所内のカウンセラーに相談する

大きな企業では、専属のカウンセラー(相談員)が常駐しています。事業所内に、カウンセラーがいるようであれば活用することも一つの手段です。

しかし、カウンセラーはあくまで事業所のためのカウンセラーなので、事業所に不利益になることを嫌う傾向もあります。

相談員が、パワハラを行っている張本人と仲が良く、相談が外部に漏れたりすることも。全ての相談員がこのような事をするわけではありませんが、残念ながら「相談したらますますパワハラが酷くなった」という話も聞きます。

そして、先述した通り、そもそも相談員がいない事業所がほとんどです。

3.外部の機関を利用する

頼れるような人が事業所内にいない場合、外部に頼ることもできます。しかし、外部に頼ると事が大きくなったり外部に相談していることが周囲にばれるのでは…と不安になる方もいるでしょう。

各機関で働きかけや役割が違いますので、自分にあった機関を利用してみましょう。

労働条件相談ほっとライン

相談対応時間:平日 17時〜22時/土日 10時〜17時

労働条件に関する悩みや疑問(法な時間外労働・過重労働による健康障害・賃金不払残業など)に無料で相談を受けてくれます。労働条件相談ホットラインから事業所に対する指導等はありません。匿名の相談もOKです。

総合労働相談コーナー

こちらは、解雇、雇止め、配置転換、賃金の引下げ、募集・採用、いじめ・嫌がらせ、パワハラなどのあらゆる分野の労働問題を対象としています。予約不要で、電話または面接で対応してくれます。

各都道府県に設置されています。総合労働相談コーナーのサイトに行って各都道府県の総合労働相談コーナーの場所を確認できます。こちらは、事業所への指導につなげることも可能な機関です。

パワハラを公にして、解決したい方向けです。

労働基準監督署

平日:8:30~17:15

よく「労基(ろうき)に駆け込んだ」と言われる労基がこの機関です。各企業が労働基準関係法令(労働基準法、労働安全衛生法、最低賃金法など)に基づいて適切な雇用を行ているか監督する機関です。

各都道府県に設置されておりHPに飛ぶことで労働基準監督署の場所が確認できます。労働基準監督署が、動くと代表者への聞き取りや視察が行われます。

法テラス

法テラスは、国が設立した法的トラブル解決の総合案内所です。民事事件から刑事事件まで、幅広く支援を行ってくれます。しかし、ネット上の評価は賛否両論(弁護士との相性が悪かったなど)分かれているようです。

しかし、相談、解決費用を抑えたい方が弁護士に相談できる機関です。弁護士等が介入するので、法的にパワハラを解決したい方向けです。

パワハラを解決するために最初に行うべきこと

パワハラを解決するには事前の準備が必要です。パワハラだと思ったらまず以下の3つの行動を起こしましょう。

  1. 記録に残す
  2. 仲間を集める
  3. 診断書を出す

1.記録に残す

パワハラだと思ったら、まず行うべきことが記録に残すことです。その際、パワハラが起こった日時、時間、場所を明確に記録しましょう。周囲に人がいないときに、パワハラされることも考えて、ICレコーダーに残すのも有効な手段です。

最近では、Twitterを利用して記録する方もいます。Twitter上でつぶやくことで、記録として時間が経過しても記録として残ります。じつは、Twitter上の投稿内容も労災認定の証拠として認められます。

2017年11月、娘の自殺は職場でのいじめやパワーハラスメント(パワハラ)が原因だったとして、その勤務先や先輩社員を訴える裁判の判決があった。この裁判において名古屋高裁は勤務先企業に対し約5500万円の支払いを命じる判決を出していたのだが(産経新聞日経新聞)、この裁判ではTwitterへの投稿がいじめによって精神的なダメージを受けた証拠の1つとして認められている

引用:コミュニティ型ニュースサイト スラド

パワハラ記録のポイント

パワハラを記録する際は、必ず以下の内容を入れて記録しましょう。記録が詳細であればあるほど、証拠としての力は強くなります。

  1. いつ
  2. どこで
  3. 誰が
  4. パワハラの内容
  5. どうなったのか

2.仲間を集める

仲間を増やすことで一番のメリットは、ずばり「精神的に楽になる」こと。仲間が、増えれば証拠集めを手伝ってもらえるので集めやすくなります。証拠を集める場合、複数の証言や目撃者の証言が有効になります。

3.診断書を出す

パワハラが原因で、適応障害やうつ病を発症してしまった方は診断書を医師に出してもらいましょう。パワハラが原因で体調が明らかに変化してしまった人は病院で診断書を出してもらえる可能性が高くなります。

精神的なダメージを受けている時に起こる症状の一例

  • 胃痛がする
  • 夜眠れない日が続く
  • 朝起き上がれない
  • 異常な汗など

診断書を出してもらう際、パワハラが原因だと医師に記載してもらうことが大切です。人を意図的に病気に追い込むのは、立派な傷害罪です。パワハラが原因だと診断書にはっきり記載してもらえば、事業所がパワハラの調査を行うほどの影響力があります。

リアルボイス!パワハラを介護士のみんなはどうやって解決したか?

先述した通り、介護業界でパワハラに悩む人は多いようです。実際に、どのように解決したのか、どのように対処してるのかを紹介します。

経験上、素直でコミュニケーション力があり、明るい話題や笑顔の多い人は可愛がられやすく
逆に”生意気”と取られる行動や言動をしてしまうと、ターゲットとなりやすい模様です。
具体的に一つアドバイスさせていただくなら「前の職場ではこうだった」は禁句です。

引用:発言小町

 

他の施設も同様のことが行われているのか(新人イジメ・パワハラ)どうかはわかりません。「どこも同じか」と決め付けるにはまだ早いと思います。

「介護の仕事は続けたい」と思えるなら是非他の施設でいかしてほしいと思います。

引用:発言小町

介護施設のみならず上をみても横をみても嫌なヤツがいるのは当たり前
…だから私は何を言われようと逆に職場を利用させてもらうくらいの考えで働いてます

引用:発言小町

 

まぁ・・・せっかく利用者様方の名前やADLを把握したのに
「こんな職場辞めてやる!!」と言って啖呵を切る手もありますが
イジメ、嫌がらせは当たり前と思って、人間関係は我慢して
利用者様方がQOLを少しでも向上されるように頑張ってます
介護施設は巷にゴマンとありますから経験者優遇を狙って
1年間我慢する手も。頑張って下さい。

引用:発言小町

皆さんの声をまとめると……

  • 転職
  • 考え方を変える
  • コミュニケーション力をあげて上手くやる
  • 我慢する

パワハラ問題を裁判で争うより自分自身で解決していく方法(転職や我慢など)で解決することを勧める人が多いですね。

じつは筆者も間近にパワハラを感じて行動した経験者

私もパワハラで悩む20代介護士の相談にのったことがあります。パワハラをしていたのは当時の上司でした。上司のパワハラを解決したいと20代介護士から相談され、上司の更に上の信頼できる上司に相談しました。

相談した上司は、事業所の本部である幹部クラスの人たちを動かすことを提案してくれました。幹部クラスを動かすには、証拠が必要でした。2週間、問題とされる上司の言動を時間と共に記録するように言われました。

その通り、2週間証拠集めを行いました。私以外にも複数の介護職員が証拠を記録し、2週間後に上層部にすべてを報告しました。結果的に、その上司は別の部署に異動し現場の介護士として勤務することになりました。

病むくらいなら逃げても良い!あなたは何のために介護士になったのか?

介護業界は、閉ざされやすい業界です。我慢して耐えしのんで、パワハラが解決した事業所を私は見たことがありません。ただ、ターゲットが変わるだけです。残念ながら他業種で、パワハラが原因で身体を壊してしまう人もいます。

パワハラの対応で悩んだ時、一度立ち止まり考えてみてください。

「我慢し続けていくことがあなたの介護士の未来にとって有益な経験かどうか」

「あなたはなんのために介護士になったのか」
上記2点が、パワハラ被害を我慢するのか、行動するか判断材料になれば幸いです。

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台所のパンダ

介護士の経験は10年。 今までに採用担当、デイサービス主任、生活相談員を経験しています。 現在も子育てをしながら介護士として勤務しています。

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